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ごあいさつ |
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理事長就任にあたって |
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一般社団法人日本小児口腔外科学会 理事長 矢郷 香 |
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このたび、一般社団法人日本小児口腔外科学会の新理事長に就任いたしました国際医療福祉大学三田病院歯科口腔外科の矢郷 香です。役員の先生方には理事長としてご承認をいただきまして、この場を借りて厚く御礼申し上げます。
まずは、令和6年新年早々に能登半島地震により被害を受けられました皆様に対しまして心よりお見舞い申し上げますと共に、皆様の安全と被災地の一日も早い復興を心からお祈り申し上げます。
本学会は1989年に日本小児口腔外科学研究会を母体として発足し、2013年に法人格を取得しました。約35年に亘って小児の口腔機能の健全な育成のため先人が築かれ発展させた本学会の理事長を引き継ぐことは大変名誉なことであると同時に重責を感じております。
私が子供の頃は、周囲にはランパントカリエス・多発性う蝕の患児も珍しくなかったかと思いますが、オーラルケアの啓蒙、歯科医療従事者の努力により、平均う蝕歯数は特に若い世代で着実に減少しています。また、少子高齢社会となった本邦では小児患者も激減し、手術件数も減っている施設もあり大変厳しい局面を迎えておりますが、明るい未来をもたらすのは小児です。小児の顎顔面成長発育と咬合誘導さらに口腔機能発達不全症の治療に関して本学会の果たす役割は重要かと思います。以下に活動方針を述べます。
1. 学術大会・総会および教育研修会の開催、機関紙の発行
小児の育成医療と口腔外科的疾患の診断・治療・予防に係る学術研究の発表の場であり、会員に有益な最新の情報を発信できる学術大会や年2回の教育研修会の開催と機関紙の発行は事業の基盤ですのでさらに充実したいと考えます。優秀な業績に対しては表彰し、学術研究活動を継続的に推進していきます。コロナ禍でハイブリッド開催となった恩恵かもしれませんが、オンデマンド配信により現地で参加できなくても講演をいつでもどこでも何回でも聴講することが可能となりました。女性歯科医師も増えているのでライフスタイルに合わせた学会運営を心掛けます。
2. 認定医および研修施設等の認定
本学会は法人格を有し、日本歯科医学会の認定分科会として登録されていますので、先輩諸氏が粛々と構築されてきた認定医、指導医、研修施設の制度を拡充し、小児口腔外科医療に貢献できる高度でかつ専門的能力を持つ人材育成に努めていきます。会員の皆様には積極的な申請をお願い申し上げます。
3. 国内外の関係諸団体との連携
本学会の特徴は、口腔外科医、小児歯科医など様々な領域の専門家が意見交換、協力して学会運営ができることだと思います。学術的にもお互いの分野における小児医療に関して知識交換することで新たな知見を得、結果、小児の健全な心身の育成を図ることができるのではないかと考えます。最大の強みでもありますので更に連携を深めて、今後は矯正歯科医、麻酔科医などにも多数入会していただき、また、(公社)日本口腔外科学会や(公社)日本小児歯科学会とは継続して緊密に連携を取り、国内外の関連学会・関係諸団体への広報活動を充実し、学会を発展させていきます。言語聴覚士の先生も代議員として活躍していただいているように、多職種で英知を集積し小児口腔外科医療に取り組む所存です。
以上、3つの学会事業を柱に、役員ならびに13の委員会が一丸となって小児口腔外科学という学術活動の発展に取り組んで参ります。現在、会員の高齢化が進み積極的に若手会員の参入を促す施策を推進することが喫緊の課題です。会員一人ひとりのアイデア、要望を委員会活動を通じて生かし、一つ一つの課題に丁寧かつスピード感を持って対応していきます。
末尾となりますが、本学会の更なる発展を通じて、地域および全国の小児口腔外科医療の発展に寄与してまいりますので、会員皆様のご支援とご協力を心よりお願い申し上げます。
令和6年1月
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